筒井紀博空間工房 [建築家一覧]
私の考える空間というのは、そこに存在する必然性がある空間です。
そのためには、その土地がもつ気配のようなものを敏感に感じ取ることが重要です。都心部で住宅をつくる場合、感性を刺激するような環境 とういものが少ないのが現状です。住宅が密集していたり、環境自体が劣悪であるため、何をヒントに設計して良いかわかりにくい場合が多 いです。そのような状況下でもかすかなヒントを見いだすことができるかがポイントになります。
住宅の場合、同じ場所で40年、50年と生活が続きます。
ですからその地域や周囲の人々とともに素敵に歳をとっていける建築をつくっていかなければなりません。
素敵に歳をとるといっても、整形ばかりして80歳になっても皺ひとつない人は逆に不自然ですよね。建築も同様で、いつまでも新築の状態の ままではなく、笑い皺のたくさんあるおじいさん、おばあさんのような素敵な歳のとり方のできる住宅をつくりたいと思っています。